審美歯科治療・ホワイトニング
審美歯科治療・ホワイトニング
歯科治療には大きく、口腔疾患の予防や治療を中心とした健康保持などの面と、歯並びや色、カタチなどの審美性を整えていく面があります。審美歯科治療はその両面の治療を行い、口元の表情など見た目の美しさを追求する歯科医療分野になります。審美性を改善することは単に見た目だけが良くなるわけでなく「笑顔に自信を持つ」ことができ精神的な安定感を得ることができます。故にQOL(生活の質)向上の一翼を担っています。審美歯科では、歯を漂白するホワイトニング、歯を削って歯に白いかぶせものをするオールセラミッククラウンなどの治療のほか、歯のすき間を無くしたり歯並びを良くしたりするプチ歯列矯正、歯肉のコンディションを良くする歯周病の治療なども行っています。
虫歯治療で歯を削った場合、その削除量や形態によりその後の処置が異なってきます。削除量が少ない場合は詰め物(インレーやコンポジットレジン修復)となり、虫歯の進行が進み削除量が多い場合は被せ物(クラウン)となります。虫歯の進行度によって歯を削る範囲が異なり、詰め物で対応可能なのか、被せ物になってしまうのか決まってくるのです。また咬み合せを考慮した材料や形態を選択する必要があります。
メタルインレー
銀合金の詰め物で、強度が強く、広めの範囲を治療する時に適しています。銀色なので審美性は悪く、金属アレルギーを起こす可能性と、歯茎の変色も懸念されます。
コンポジットレジン
見た目が白色で銀合金に比べ目立ちにくい。歯型採りの必要が無く虫歯治療当日の修復が完了します。隣接歯面を含む複雑な形態には適応は困難です。経年劣化(強度・変色)が懸念されます。
CAD/CAMインレー
コンピューター上でデザインし専用マシーンで削りだしを行って作成する。適合性と強度はメタルインレーより劣る。色調はオールセラミック程ではないが、天然歯に近い透明感がある。 ※令和4年4月以降保険適用された。
CAD/CAM冠
保険適用で治療ができる歯と使う素材が限られてる(ただ金属アレルギーの診断を受けている方は例外がある)。適合性と強度はメタルクラウンに劣る。色調はオールセラミック程ではないが、天然歯に近い透明感がある。
フルメタルクラウン
12%金銀パラジウム合金製の被せ物と商業純チタン製の被せ物がある。銀色なので審美性は悪く、金属アレルギーを起こす可能性(特に12%金銀パラジウム合金)と、歯茎の変色も懸念されます。
ジルコニアクラウン/インレー
人工ダイアモンドとも言われるほどの硬度がある。金属によるアレルギーの発症はない。金属より硬度はあるが金属より脆い。適合性は金属製のものよりも劣る。ガラスセラミックスに比べて色調再現性は少し劣る。
オールセラミックスインレー/オールセラミックスクラウン
自然な色調で天然の歯に近い印象になります。セラミックス製で汚れが付着しにくく変色が少ない。メタルフリーのため金属アレルギーの心配がない。 表面が滑沢なため汚れにくので虫歯や歯周リスクを低下し口臭予防にもなる。適合性は金属製のものよりも劣る。金属より脆いため衝撃や強い力で割れたり欠けたりする懸念がある。
PGAインレー
白金加金で作られているため、天然歯に近い硬さを再現できる。
適合性と機能性は現在の修復材料の中で最も優れている。
粘性があるためガラスセラミックスやジルコニアより破折のリスクが少ない。
適合性が良いため虫歯リスクが少ない。
金属色なので審美性は劣る。
PGAクラウン
白金加金で作られているため、天然歯に近い硬さを再現できる。
適合性と機能性は現在の修復材料の中で最も優れている。
粘性があるためガラスセラミックスやジルコニアより破折のリスクが少ない。
適合性が良いため虫歯リスクが少ない。
金属色なので審美性は劣る。
ホワイトニングとは、歯を白くすることで美しくなるための審美歯科の代表的な施術です。クリーニングで飲食や喫煙等による着色(ステイン)を除去する方法と歯を薬剤により漂白(ブリーチ)する方法があります。プラークが付着した状態ではブリーチ効果は減少してしまうので口腔内の衛生状況を同時に改善していきます。また神経が死んで変色してしまった歯にはウォーキングブリーチという方法でホワイトニングを行います。
ブリーチには歯科医院で行うオフィスブリーチと、自宅で行えるホームブリーチ、この2つを併用するデュアルブリーチがあります。歯の表面を削ってセラミックスを貼り付けるラミネートべニアも広義にはホワイトニングに含みます。
歯科医院にて施術を受けます。高濃度の過酸化水素を含む薬剤を歯の表面に塗って一定時間薬剤を浸透させます。ホワイトニング効果を促進させる目的でLEDライトを照射する場合をあります。ブリーチは自由診療での施術になります。
カスタムトレー(マウスピース)を歯科医院で作成しご自宅で薬剤のジェルをトレー内に塗布してマウスピースを装着します。
オフィスとホームの2つを併用することで、短期間でのホワイトニングが期待できます。ケアが行き届きやすいので、効果が長持ちしやすいです。
まずは口腔内を検査し、虫歯が無いかホワイトニング治療が適応かどうかを確認します。(もし事前に治療すべき虫歯が見つかったら、虫歯治療を先に行う場合があります。)
その前に歯のクリーニングを行います。歯に汚れが付いているとブリーチの効果が下がるため、クリーニングで綺麗にしておきます。
クリーニング後、ホームブリーチを希望される方は、マウスピースの歯型採りを行います。
STEP01
歯の色見本(シェード)と比較し、現在の歯の色味を確認します。
STEP02
術前の口腔内写真を撮影します。その後歯の表面をクリーニングします。
STEP03
歯肉に薬剤が付着しないようジェルで保護します。
STEP04
歯の表面に高濃度薬剤を塗布します。
STEP05
所定の時間歯面に薬剤を浸透させます。状況によりLEDライトを照射しホワイトニング効果の向上を図ります。
STEP06
所定時間経過後、歯肉の保護剤を取り歯面を洗浄します。
STEP07
シェードで歯の白さを確認と術後の口腔内写真を撮影します。
STEP08
アフターケアについてご案内します。
※Step4.5を2~3回繰り返します。2回以上行うことで、より高い効果が期待できます。
STEP01
現在の歯の色を確認し、歯の表面をクリーニングします。
STEP02
歯型をとって専用のマウスピースを作製します。
STEP03
完成したカスタムトレーとホワイトニングジェル(低濃度薬剤)をお持ち帰りいただきます。
STEP04
ご自宅でホワイトニングする前には、丁寧にブラッシングを行っていただきます。
STEP05
低濃度薬剤を入れたカスタムトレーを1日に2時間装着します。
2週間程度ホームホワイトニングを続けることで、理想的な歯の白さに近づけることが可能です。その後も定期的に継続することで歯の白さを保つことができます。