詰め物の材料➀
- 2025年3月5日
- 未分類
こんにちは!
保科歯科医院高輪の保科です。
急激な寒さが戻ってきましたね。昨日は都内でも雪がパラつきましたね。今夜も雪になるそうなので皆さまお気を付けください。東京は少しの積雪でも交通機関がマヒしますからね。
さて本日のブログからまたテーマが変わります。今回は詰め物の材料について解説していきたいと思います。過去に材料の話は何度かしたのですが切り口を多少変えて解説していきたいと思います。今回は詰め物シリーズですがその次は被せ物シリーズを解説する予定です。
まず詰め物とは何かということなのですが、虫歯の治療において虫歯部分を削って除去した後に削ったスペース(窩洞)を埋めるために詰める物のことを言います。歯質を削った分、歯質以外の材料で埋め直すのです。削りっぱなしでは再虫歯になるしそもそも痛みがでますからね。何かしら詰め物をしないといけません。詰め物の材料の分類の前に下記の通り詰め方の分類があります。
1.直接法
2.間接法
まずは詰め方(方法)の分類を解説します。直接法とは虫歯を除去後、その場でダイレクトに修復材料を詰める方法です。虫歯を削って直ぐに詰めることができるのでほとんどの場合は1回の来院で治療が完了します。1回で終わるというのは患者さんにとって大きなメリットです。その他にもメリットがあります。直接法のメリットは下記の通りです。
➀1回の来院で治療が終わる
②歯質の削る量が少なくて済む
③アレルギー反応を起こしにくい
④審美性が高い
⑤治療費が安い
なんと5つもメリットがありました。➀は説明済みですので②から説明していきます。直接法はそれこそ虫歯だけを削ります。必要最小限の削除量で仕上げます。これを最小の侵襲=ミニマルインターベーション(MI)と言います。多少窩洞の形が悪くても構わないのです。逆に間接法は材料にもよりますが総じて直接法より歯質削除量が多いです。間接法で作る詰め物の都合上仕方がないのです。直接法はその都合上という規制がありません。そして③アレルギー反応を起こしにくい点ですが過去にはアマルガム水銀という水銀含有の金属製の詰め物で直接法を行っていた時代があります。私も大学では勉強しましたが卒業後の臨床でアマルガム充填を行ったことはありません。水銀を含有しているため発がん性のリスクがあるのとアレルギー反応が出やすいと言われ昨今では廃れてしまった材料です。但し本当に発がん性があったかどうかは分かりません。アマルガム水銀が原因でがんに罹患したという報告はないそうです。また現在でもだいぶ昔に治療された患者さんの中にはアマルガム水銀の詰め物を装着されている方はたまにいらっしゃいます。現在はアマルガムにとって代わってコンポジットレジン(CR)がほぼ100%用いられています。例外的にグラスアイオノマー(GI)という材料も使用されますが基本的には直接法=CRと思っていただいていいと思います。このCRという材料はプラスチックの仲間ですので金属アレルギーを引き起こすことはありません。これがCRのいいところです。長くなってしまったので続きは次回にまわします。
ではまた!
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