精密根管治療⑪
- 2024年3月15日
- 精密根管治療
こんにちは!
花粉症で鼻がムズムズしております。毎年花粉症が春を感じるイベントとなっております。。花粉アレルギーがある人は皆さん共通の春感覚かもしれないですね。話は変わりますが保科歯科医院の患者さんの中にも春に遠方へ引越しをされる方や海外へ行かれる方、また海外から帰国された方などが多くいらっしゃいます。春はそういう季節ですもんね。新天地でもご健勝をお祈りいたします!
さて本日のブログは精密根管治療の11回目です。ふと前回までの精密根管治療ブログを読み返していて気付いたのですが根管治療に入る前の検査について触れていなかったです。検査も大変重要ですので今日は術前検査について書きたいと思います。まず私は検査と診査をほぼ同義語として扱いますので検査と言ったり診査と言ったりばらばらです。診断をするための検査が診査ですのであまり言葉としては変わらないかと。では術前に何を検査するのかですがズバリ歯の神経の生死です。神経が生きているのか死んでいるのかが私の中で根管治療をする必要があるのか無いのかの判断基準になるからです。以前にもブログで書きましたが神経が生きている歯は神経を生かしたまま治療するのが私のこだわりですので、神経が生きていれば根管治療の適応外となります。ただしこの判断は私以外の歯科医師がみんなそうかというと違います。神経が生きていても情け容赦なく抜髄という神経をとる治療をしちゃう人もいます。神経を取らないと治らないケースも確かにあります。教科書にも載ってはいます。しかしそんなケースはまれなのです。歯科医師が勝手に治らないと思ってしまっていることが多いのです。というか正確な診査診断をせずに根管治療に踏み切ってしまっていることがめちゃくちゃ多いんです!これは非常に怖いことだと思っています。話を戻しますね、保科歯科医院では根管治療が必要か否かの判断に2種類の検査をします。
➀歯髄電気診
②冷反応試験
です。歯髄電気診とは歯の表面に微弱な電気を流しその電流量を徐々に上げていき痛みとして感じるかどうかの診査です。正常な神経であれば一定の数値に達すると痛みを感じるはずなのですが完全に死んでいる神経では電流量を上げても何も感じないのです。まさしく痛くも痒くもない状態です。また神経は生きてはいるが炎症が起こっている場合などは極わずかな電流でも痛みを感じてしまうのです。この検査をすれば歯の神経が生きているのか死んでいるのか、はたまた炎症状態なのかが分かります。優れものなのです。しかし歯髄電気診の正確性は70%程度なのです。意外とエラーが多いんです。患者さんに痛いかどうか判断してもらわなければならないためどうしても患者さんの感覚に頼って診査なのです。ですので冷反応試験もするのです。冷反応とはドライアイスのように冷たく冷やしたスポンジ片を歯の表面にぴとっとおいてみます。神経が生きている歯では冷刺激を感じます。痛いか凍みるはずです。神経が完全に死んでいるはでは冷反応もありません。この検査の正確性は85%程度です。➀歯髄電気診も②冷反応試験をどちらも100%にはならないのです。②冷反応試験もまた患者さんの感覚に頼らなければいけない試験なのです。ですので保科歯科医院では両方とも行うダブルチェックをしているのです。それでも判断がつかないこともあります。そんな場合には日を改めて後日、再度検査するのです。
保科歯科医院の神経の検査は慎重に正確に診断がつくまで行うのです。だから精密なのです。
ではまた。
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