歯髄温存療法⑩|品川、高輪台の歯医者|保科歯科医院|矯正歯科、噛み合わせ

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歯髄温存療法⑩|品川、高輪台の歯医者|保科歯科医院|矯正歯科、噛み合わせ

歯髄温存療法⑩

こんにちは!

保科歯科医院高輪の保科です。

昨日は私が研修医の頃から参加させていただいているスタディーグループの研修会でした。毎月1回開催される研修会なのですが参加するたびに新しい学びがあるのです。特に「咬み合わせ」にこだわるスタディーグループですのでどんな歯科疾患においても咬み合わせを診るということが必須であると教え込まれております。もちろん歯髄温存療法においても咬み合わせを診ることはマストです。昨日学んだことを今日の臨床から活かす!これの繰り返しです。

さて本日のブログは歯髄温存療法の10回目です。前回は直接覆髄法における無菌化について解説しましたので今回は直接覆髄法に使用する材料について解説したいと思います。

直接覆髄法において覆髄剤の選択はかなり重要になります。どんな覆髄剤を選択するかによって結果が違ってくるからです。保科歯科医院高輪では「MTAセメント」が99%選択されています。MTAセメント1択と言いたいところなのですが露髄部の形状によりMTAセメントが使えない場合があるのです。そんなときはスーパーボンドという接着性のあるレジン系の材料を使用します。ほんとまれではありますのでスーパーボンドでの直接覆髄法に関しまいては解説を割愛します。

MTAセメントとは一般的には鉄筋コンクリートのビルのコンクリートです。ポートランドセメントと言います。ポートランドの粒子を細かくし滅菌処理をして歯科材料として開発されたのがMTAセメントなのです。MTAとはミネラル・トリ・オキサイド・アグリゲートの略です。ここで言うミネラルとはカルシウムイオンのことです。カルシウムイオンをいっぱい含んだセメントということです。このMTAセメントはアメリカではだいぶ前から覆髄剤として使用されていたのですが日本で市民権を得たのはここ10年ぐらいです。私が学生のころ授業で聞いたことはありましたが実際の臨床で覆髄剤として使用している歯科医師はそんなに多くはなかったです。というかその頃は露髄したら抜髄を選択する歯科医師の方が多かったですからね。直接覆髄法は知識として知っている程度の存在だったのです。実は今でも露髄したら抜髄という歯科医師は少なくないのです。これは悲しいことです。歯科医師が積極的に神経を殺してしまうのですから。悲しいを通り越して酷いことです。私はそのことを強く言いたいです。

次回はMTAセメントの特徴について解説したいと思います。

ではまた!

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