歯髄温存療法⑦|品川、高輪台の歯医者|保科歯科医院|矯正歯科、噛み合わせ

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歯髄温存療法⑦|品川、高輪台の歯医者|保科歯科医院|矯正歯科、噛み合わせ

歯髄温存療法⑦

こんにちは!

保科歯科医院高輪の保科です。

9月がスタートしましいたね。2024年も2/3が過ぎてしまいました。いつも言っていますが、早いですね。。台風10号もやっと熱帯低気圧になったようで久しぶりに快晴です。暑さのピークも越えて秋が近づいてきておりますね。秋はすぐ去ってしまいますのでひと時の秋を満喫しましょう!

さて本日のブログは歯髄温存療法の7回目になります。前回までのおさらいですが歯髄温存療法には、

1間接覆髄法

2暫間的間接覆髄法

3直接覆髄法

の3つがあります。今回は2の暫間的間接覆髄法について解説します。

暫間的というのは暫くの間という意味です。一時的といってもいいかもしれません。暫間的間接覆髄法は虫歯を除去している途中でそろそろ露髄するなぁとなったときに露髄を回避するため敢えて歯髄に近い虫歯を残して虫歯の上から水酸化カルシウム製剤貼付しグラスアイオノマーセメントとコンポジットレジンで仮詰するという方法です。間接覆髄法と術式は一緒なのですが、違いは虫歯を敢えてとり残しているところです。虫歯は勝手には治ってくれませんので残しっぱなしではダメなのですが暫間的間接覆髄法では露髄を回避するために残します。暫間的間接覆髄法を行うと水酸化カルシウム製剤の効果で第三象牙質(修復象牙質)と呼ばれる象牙質が歯髄と虫歯の間に生成されます。歯髄と虫歯の間にバリアになる壁ができるイメージですね。この第三象牙質の壁ができたら再度残してあった虫歯を除去するのです。これをリエントリーといいます。象牙質壁があるので露髄させずに虫歯を取りきることができるというわけです。暫間的とは時間を置いてリエントリーするための暫くの間というわけなんですね。

しかしこの方法はそんなにウマくいくもんじゃないんです。理屈通りにならないことが多いのです。象牙質の壁が生成される前に虫歯が進行してしまい歯髄まで達してしまうことがあるんです。というかかなりの確率で虫歯が進行します。水酸化カルシウム製剤には消毒作用もあるので虫歯菌に勝ちそうなイメージがあるのですが実際は勝てません。私も歯科医師になりたての頃、露髄を回避したくて何度か暫間的間接覆髄法を教科書通りにやってみたのですが虫歯が進行してしまったケースがありました。結局神経の治療が必要になってしまったのです。なので暫間的間接覆髄法は現在私は行いません。

間接覆髄法も暫間的間接覆髄法も行わない私は3つ目の直接覆髄法1択となります。この直接覆髄法の成功率はめちゃくちゃ高いのです!ここで言う成功とは歯髄を温存できたということですが、私が行った直接覆髄法の成功率は90%を優に越えております。

次回はその直接覆髄法について解説したいと思います。

ではまた!

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