歯内療法⑥
こんにちは!
保科歯科医院高輪の保科です。6/14(日)に東京都議選の期日前投票に行ってきました。物価高騰や電気代高騰、少子化対策等課題は山積みですがそれらに誠実に向き合ってくれる都議会になってもらいたいと願いながら投票しました。間違っても裏金で私腹を肥やすような方が当選することがないよう切に願います。
さて本日のブログは歯内療法の6回目です。前回の続きで術前検査の一つである咬合診について解説します。復習ですが歯内療法における術前検査の咬合診は「中心位」で行います。中心位の定義は前回のブログを確認いただきたいのですがかなり難解です。解説している私も完全には理解していないのです。咬合を専門とする歯科医師の方々がそれぞれの解釈を持っているため講習会やセミナーに参加するたびに疑問が生じてしまう顎位なのです。なので中心位の正確な定義は置いておいて「臨床的中心位」を探して診査するようにしています。臨床的中心位は術者が患者さんの下顎を誘導して顎関節内での下顎頭が前後左右的に最も安定した位置としています。「どこ??」って言葉では言えないものなのです。この辺が難解にしてしまっている所以だと思いますが。臨床的中心位に下顎を誘導したらその位置で咬合紙という色紙を咬んもらいます。この色紙は咬むと赤い印記が歯に付きます。この赤印記の付き具合で咬み合わせ時の早期接触(先に強く当たるところ)を確認します。早期接触がなく中心位でバランスよく咬んでいる人もたまにいますが、まれです。ほとんどの人は早期接触する部位を持っています。早期接触があると「咬合の三重苦」が存在してしまうと言われています。
1.中心位での早期接触によるピンポイントの歯の負担:下顎閉口運動において最初に接触してしまうのが早期接触です。最初に接触ということは最初に接触負担がかかるということです。それが毎食事、毎日、毎年となるわけですから塵も積もれば山となるってことですね。
2.中心位から嵌合位への道すじにおける歯の負担:中心位の早期接触から嵌合位まで接触負担が続きます嵌合位になってその他の歯でも負担を分担することになりますが、その道すじの間中接触負担は早期接触部がダメージを受け続けることになります。
3.バランシングコンタクトの存在。バランシングコンタクトとは側方運動時の非作業側における機能咬頭内斜面同士の非生理的な咬頭干渉のことです。側方運動時でも中心位での早期接触部位に接触負担がかかってしまいます。これも毎回、毎日、毎年と続くわけです。
この三重苦によって歯質にクラックというひびが入りやがて歯が割れてしまいます。割れた箇所から虫歯になり歯髄炎を起こし最後には歯髄が死んでしまうのです。歯内療法に入る前にナゼ歯髄が死んでしまったのか、その原因を突き止めておくことは大変重要なのです。次回、中心位の検査法について解説したいと思います。
ではまた!
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