歯並びを整える治療③
- 2024年11月6日
- 咬合・咬み合わせ
こんにちは!
保科歯科医院高輪の保科です。
11月になり一気に季節が進みましたね。日光をはじめ関東でも紅葉を迎えているところもちらほらあるようですね。この季節は何かもの寂しさと忙しさの両方が混在するような気がする季節だと思っています。皆さんにとっては11月はどんな季節でしょうか。
さて本日のブログは歯並びを整える治療の3回目です。私の考える歯並びの善し悪しに影響される事がらは下記の通りです。
1.咬み合わせ
2.虫歯
3.歯周病
4.顎関節症
5.歯ぎしり食いしばり
6.審美性
7.歯の生存率
8.全身への影響
今日は4.顎関節症と5.歯ぎしり食いしばりへの影響について解説します。顎関節症も歯ぎしり食いしばりも過去のブログで解説しいておりますのでご興味があれば読んでみてください。前々回のブログに書いた通り歯並びが悪いと咬み合わせが悪くなりがちです。特に臼歯部の歯並びが悪い場合の咬み合わせの不整は顎関節周囲へもストレスをかけます。中心位での早期接触です。前歯部でも早期接触が起こることはありますが臼歯部の方が頻度は高いです。特に大臼歯は顎関節に近いためストレスはダイレクトに顎関節周囲にかかります。敢えて顎関節周囲と表現しているのは顎関節を構成しているのは上顎骨の関節窩と下顎骨の関節頭そしてその両者の間に存在する線維性結合組織である関節円板と関節円板を支える靱帯から成ります。さらに咬筋や側頭筋等の筋群も顎関節周囲に存在する組織です。顎関節症には筋膜の緊張や関節円板の位置異常など要素が多数あるため、顎関節周囲とここでは書いております。歯並び咬み合わせの不整により中心位での早期接触が起こりそれに影響されて顎関節周囲にストレスがかかり顎関節症を起こす可能性があるのです。そして歯並びが悪いと歯ぎしり食いしばりが頻発します。適正な歯の位置を無理やり作ろうと上下の歯をギリギリと擦り合わせて邪魔な部分を削り落とそうとするのです。歯並びを自ら補正しようとしているのです。これは無意識の顎運動です。
ここで注意が必要なのは歯ぎしり食いしばりや顎関節症と歯並び咬み合わせが無関係であると言われることがあります。雑誌や専門書にもそう(無関係と)書いてあります。ストレスや飲酒、薬の服用など他の要因が大きいことが挙げられるのです。たしかに歯並びが良い人でも顎関節症になりますし歯ぎしり食いしばりも起こります。そうなると歯並びの善し悪しに影響を受けているのではないと結論付けされてしまっても仕方がありません。私個人の実感としては歯列矯正治療中や治療後、下顎が前方に過成長している人(下顎前突)、上顎が前方に過成長している人(上顎前突)、咬み合わせが深い人(過蓋咬合)の多くは顎関節症や歯ぎしり食いしばりがあります。一見歯列矯正治療をして歯並びが整ったように見えても咬み合わせは悪くなっている可能性があるのです。私としては顎関節症や歯ぎしり食いしばりに関して歯並び咬み合わせは無関係ではなく大いに関係していると思っています。
ではまた!
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