ブラキシズムの治療③
- 2024年7月23日
- ブラキシズム
こんにちは!保科歯科医院高輪の保科です。昨日は短時間ではありましたがゲリラ豪雨がありましたね。私もちょうど帰りの道すがら直撃されました。昨今の夏の風物詩になってしまいましたね。水害に遭われた方がいらっしゃいましたら一刻も早く快復されることを願っております。
今回のブログはブラキシズムの3回目です。前回はクレンチングについて解説しましたので今回はグライディングについて解説いたします。グライディングとは歯ぎしりのことです。上下の歯をギリギリとこすり合わせる行為ですね。グライディングももちろん非機能的な悪習癖なのです。グライディングに関しては就寝時の方が多い傾向にあります。覚醒時にもグライディングしている人はいますが覚醒時は歯周靱帯(歯根膜)というセンサーが働いて過度な力がかからないように歯ぎしりの強さを無意識に調節してくれます。しかし就寝時にはこのセンサーも眠ってしまっているのか分かりませんが機能せず強靭な力でこする音が出るほど歯ぎしりしてしまうのです。皆さん試しに音が出るほどの歯ぎしりしてみてください。おそらく意識的に歯ぎしりしてもギリギリとした音は出ないと思います。歯周靱帯のセンサーが働いているのです。就寝時のグライディングの恐ろしさがわかると思います。グライディングはこすり合わせですので上下の歯はどんどん摩耗していきます。歯の摩耗を咬耗といいますが奥歯だけでなく前歯も咬耗し象牙質という歯の中の組織がむき出しになっている患者さんをよく見かけます。象牙質は比較的柔らかい組織なのでさらに咬耗が進むのと同時に虫歯にもなりやすいのです。これは気を付けたいところですね!咬耗は自分でも確認できます。犬歯(前から3番目の歯)に尖りがなくなっている人は要注意です。グライディングしている可能性が高いです。そしてクレンチングと同様に歯の破折を起こすこともあります。歯が破折するとそこに虫歯菌が繁殖し虫歯によって歯が溶けます。神経まで虫歯が到達すると神経まで感染させてしまって神経が死んでしまうこともあります。グライディングもたかが歯ぎしりと侮ってはいけないのです。意外と厄介者なのがおわかりかと思います。
次回はタッピングについて解説したいと思います。
ではまた!
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保科歯科医院