精密根管治療⑨
- 2024年3月8日
- 精密根管治療
こんにちは!寒の戻りってやつですね。。東京でもチラッと雪が降りましたね。今回はほとんど積もらなかったようですが高輪は坂の上にあるので風が強いです!夏はあまり意識していなかったのですが冬のこの時期は風が厳しく感じますね。
さて今回のグログは精密根管治療の9回目です。前回の続きで根管充塞について解説したいと思います。保科歯科医院では垂直加圧根充を実施しているのですが例外としてMTAセメントを使用した根管充塞を行うことがあります。このMTAセメントというのは本来は歯の神経を保護する覆髄という処置に用いる材料で根管充塞材ではないのです。しかしアメリカをはじめとする海外では根管充塞にMTAセメントを使用するのがスタンダードになりつつあります。MTAセメントのMはミネラルのことで具体的にはカルシウムイオンのことです。カルシウムイオンをいっぱい含有したセメントなんです。このカルシウムイオンが口腔内のリン酸と合体してリン酸カルシウムという結晶になります。リン酸カルシウムとは歯や骨の主成分です。虫歯が深くて神経が口腔内に露出していまった場合にこのMTAセメントを使用して露出した神経にカバー(ふた)をすることで神経を生かしながらリン酸カルシウムの結晶を作り歯に近い組織を生成することができる優れものなのです!保科歯科医院でも積極的にMTAセメントを使用して生きている神経の保護に成功しています。話を戻しますね、根管治療の際に根管内にクラックと呼ばれるひびやパーフォレーションと呼ばれる穴が開いてしまっている場合、また根尖孔と呼ばれる根の先にある穴が広がってしまっている場合など抜歯を検討しないといけない歯にはMTAセメントを根管充塞材として使用しております。ガッタパーチャーより治療成功率が高くなりますので。これで抜歯を回避できた歯は幾つもあります。ただしMTAセメントにもデメリットがります。操作性が悪いということ。。垂直加圧根充と比べて費やす時間も数倍長くなりますし緊密に充塞するのもなかなか難しいのです。そしてコストが高いのです。ですので保科歯科医院でも第一選択は垂直加圧根充、第二選択としてMTAセメントによる根充としています。他院で根管治療をしたけど上手くいかなかった、治療したはずの歯が疼く、抜歯宣告をされたなど気になることがあればいつでもご相談下さい。
ではまた。
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保科歯科医院