詰め物の材料⑰
- 2025年5月14日
- 被せ物治療
こんにちは!
保科歯科医院高輪の保科です。先日、テレビ東京のアド街ック天国で「高輪 魚籃坂」が特集されておりました。クリニックの近所がテレビに出ていると無関係でもなんだか嬉しいものですね。
さて本日のブログは詰め物の材料の17回目です。今日はCAD/CAM(キャドキャムと読みます)について解説していきます。CADはコンピューター・エイデット・デザイン、CAMはコンピューター・エイデット・ミリングの略です。コンピューター上でデザインしミリングマシーンと言う3Dプリンターのようなもので削り出して詰め物や被せ物を作る方法です。実はジルコニアもCAD/CAMで作製されるのですが、今回はCAD/CAM=専用硬質レジンで話を進めたいと思います。そうなんです材料は硬質レジンなんです。レジンはプラスチックの兄弟なので固めのプラスチックとイメージしてください。直接法で使用するコンポジットレジンと本質的には同じです。もちろん成分は少し違いますが似たようなものです。現在は保険適用でCAD/CAM治療ができるようになりました。メタルフリー治療が主流の昨今にマッチしております。裏を返せば金属価格の高騰が著しいので歯科治療で金属を使うのを抑制したいということなんですけどね。安いプラスチックで金属の代用ができて、かつ見た目も白っぽいなら国的にも患者さん的にも悪い話ではないでしょってところだと思います。ただデメリットもあります。というかデメリットの方が多いです。CAD/CAMのメリット、デメリットは下記の通りです。
1.金属アレルギーがない。
2.装着時の審美性が良い。
3.安価(保険適用)。
4.経年劣化で着色してくる。
5.耐久性が低い。
6.適合性が悪い。
7.匂いが吸着し口臭の原因になる。
8.削れるためプラークが付着しやすい。
9.削れるため咬み合わせが狂いやすい。
10.耐久性を確保するため厚みを持たせる必要がある=歯質削除量が多い。
個人的にはメリットが3つ、デメリットが7つです。デメリットの方が多い治療ならばやらない方がマシです。もちろん現時点で日本では保険診療で認められているので取り扱っている医療機関で担当医とよくご相談されて納得したうえでやるのは自由です。保科歯科医院高輪ではよほどの事情がないかぎりやりません。科学技術がもっと発展進化し物性や適合性が向上したらと未来への希望はありますが。
今回までで詰め物の材料に関するブログは一旦終了となります。直接法と間接法、白金加金にジルコニアにセラミックスにCAD/CAMなど多岐に渡って解説致しました。次回からは別テーマのお話をしたいと思います。
ではまた!
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