詰め物の材料⑮
- 2025年5月2日
- 被せ物治療
こんにちは!
保科歯科医院高輪の保科です。
ゴールデンウィーク真っ只中の5/2(金)です。高輪は土砂降りですが保科歯科医院は通常通りの診療をしております。飛び石連休の人もいると思いますし、そもそもゴールデンウィークが書き入れ時って人もいるかと思います。皆様はいかがお過ごしでしょうか。
さて本日のブログは詰め物の材料の15回目です。今日は詰め物の材料の中で保科歯科医院高輪において最も使用頻度の高い材料であるジルコニアについて解説していきます。間違えないでほしいの詰め物において個人的な推奨は前回解説した白金加金です。ジルコニアは使用頻度が最も高い=患者さんが最も選択される材料ということです。さてジルコニアとはジルコニウムという金属に酸素がくっ付いたものです。化学のややこしいところではありますが金属酸化物となったジルコニアは金属ではありません。ジルコニアの特徴は下記の通りです。
1.セラミックスの3倍硬度がある。
2.審美性が良好である。
3.金属アレルギーの心配がない。
4.生体親和性が良い。
5.滑沢な表面のためプラークの付着が少ないので衛生的。
6.耐久性、適合性は白金加金には劣る。
7.自由診療となる。
1~5はメリット、6~7はデメリットとなります。まずはいわゆるガラスセラミックスと比較すると硬度が3倍以上高いので咬み合わせ時に強大な力がかかる大臼歯に使用することができます。奥歯でのメタルフリー治療が一般的になったのもジルコニアでの治療が可能になったからこそと言えます。続いて審美性とアレルギーに関してですがメタルフリー治療であるジルコニアの詰め物は歯質の色に近くアレルギーを起こさないのも優れた特徴の一つです。これが患者さんに喜ばれる理由ナンバー1だと思います。アレルギー反応を起こさないということは人体にとって優しい材料であると言えます。さらにセラミックスと同様によく研磨することによって滑沢な表面性状を維持できるので虫歯や歯周病の原因となるプラークが付着できません。ツルツルなので。これは地味に嬉しい効果です。染め出ししても全然染まらないのです。これは実感としてクリーニングのたびに感激しています。衛生的な材料であると言えますね。
デメリットとしては前回解説した白金加金には耐久性と適合性は劣ります。鋳造して作る白金加金に対しジルコニアはジルコニアブロックをミリングマシンという機械で削り出しで作製するのですが顕微鏡で見ると適合性はあんまり良くはないのです。悲しい現実ではあります。ミリングマシンの性能がもっと良くなれば白金加金を超える日が来るかもしれませんけどね。
ではまた!
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